最近、大家さんから「単身高齢者の入居希望者が多く、受け入れるべきか悩むことがある…」というようなお話をよくお伺いします。というのも、高齢者が自宅で一人で誰にも看取られずに住居で亡くなる、いわゆる孤独死のリスクが懸念されるからです。実際、警察庁による調査で明らかになったのは、2024年に一人暮らしの自宅で亡くなった人は7万6020人で、そのうち76.4%（5万8044人）が65歳以上の高齢者だったというデータがあります。
そこで、今回のコラムでは、高齢の入居者を受けいれるか否かを巡る損失を検証した上で、入居者のプライバシーを守りながら安否を確認できるコスパの良い方法をご紹介いたします。

（参考『内閣府「令和6年版⾼齢社会⽩書（全体版）』/『65歳以上の「孤独死」は5.8万人　24年、警察庁が初集計』/）

ひとり暮らしのおまもりBizという選択肢も！

機会損失・経済損失は大家さんにとっても大問題

単身高齢者の問題は、大家さんにとって「入居を断ることによる機会損失」と「貸すことによる経済損失」のジレンマを生んでいると言います。

①機会損失

孤独死のリスクを考えて、高齢者の入居を断るという選択もあります。しかしながら、内閣府の調査によると、65歳以上の一人暮らしは年々増加しており、2050年には男性が26.1％、女性が29.3％となると見込まれています。つまり、一人暮らしの高齢者は将来的には約3〜4⼈に1⼈にまで拡大すると考えられています。そのような状況の中、単身高齢者の入居を断り続けるのは、大家さんにとって大きな機会損失となります。
さらに、空室期間の平均は東京で約4か月と言われていますが、条件を厳しくし過ぎて、空室状態が長引いてしまうと内覧者に「立地が悪いのでは」「設備に不足があるのでは」などと疑念を抱かせてしまうリスクがあります。
また、若年者は入居者の入れ替わりの頻度が上がるというデータがあります。賃貸住宅市場景況感調査によると、6年以上同じ賃貸住居に住んでいる高齢者は65％でした。次に6年以上住む割合の大きいのがファリミー層で13.9%、単身者（学生以外）においては0%でした。大家さんにとっては、住居者の入れ替わりが激しいと、募集の手間やコスト、空室期間の家賃収入が入らないなどの負担がかかります。
このような背景から、高齢者を受け入れないことは大きな機会損失となると言えます。

②経済損失

賃貸運営のためには高齢者を受け入れざるを得ない状況だとしても、孤独死が起きてしまった時のリスクを考えると入居が心配だという方がほとんどかと思います。
それでは、賃貸物件で、孤独死が出た場合、具体家にはどのような経済損失があるのでしょうか。
まず、孤独死の場合、原状回復のために特殊清掃業者に依頼しなければならないケースが多々あります。原状回復のコストは、発見までの期間、部屋の広さなどによって変動すると言われていますが「日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会」が公表している資料によると、孤独死があった部屋の特殊清掃費用の平均は381,111円、残置物処理費用の平均は235,839円とされています。
また、重篤な場合は、床や壁の張替えだけでなく、大幅な内装の解体などリフォームのコストが高額になる場合があるといいます。賃貸の場合、孤独死があった部屋は『事故物件』として、取引相手に告知する義務が３年間続きます。
そのため、次の入居者がなかなか決まらないという状況に直面する可能性もあります。さらに、孤独死によってマンションの資産価値は10〜30%程度下がる、最悪の場合、50%下がった裁判例もあると言われています。
そこで現場の重篤化を避けることが重要ですが、それには高齢者の安否確認と孤独死があった場合の早期発見です。警察幹部によると、定期的に様子を見にくる親族や知人がいなくても、郵便物が不自然にたまっているといった通報で発見に至る事例もあるといいます。しかしながら、実際のところ、死後約3か月経ってから発見されるというケースも少なくないようです。

大家さんのこのようなジレンマを解決するために開発されたのが、ひとり暮らしのおまもりBizです。

（参考『内閣府「令和6年版⾼齢社会⽩書（全体版）』）『我が国の人口について』/『孤独死を発見したらまずやることは？臭いの要因や消臭方法について解説！』/『孤独死があるとマンションの資産価値はいくら下がる？実際の販売価格をもとに解説』/『賃貸管理における空室期間の平均は？空室期間を短くするためにやるべきことを解説』/『第7回孤独死現状レポート｜日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会』/『孤独死の原状回復費用相場は？誰が支払うか、高額になるケースも解説』）

ひとり暮らしのおまもりBiz：潜在的損失を防止して入居者のプライバシーも保護

「ひとり暮らしのおまもりBiz」は、2022年にローンチされ、発売以来1日に1台以上売れている従来のBtoC版「ひとり暮らしのおまもり」から拡張された、大家さん（法人）向けのサービスです。「ひとり暮らしのおまもりBiz」は、工事不要、カメラ不使用、低コスト、異常時のみ通知という特長をそのままに、複数の部屋や建物をまとめて見守ることができます。

センサーを玄関ドアなど、元気に生活していれば1日に1回は動かすであろう場所につけ、一定時間動かないという異常事態がある時にだけ賃貸物件の担当者に通知が届く仕組みなので、入居者のプライバシーを保護しながら“程よい⾒守り”が可能です。さらに、アラートが届くまでの時間を5〜48時間で設定することができるので、万が一の時の際も、早期発見をすることができます。

逆を言えば、センサーを貼り付けたドアが⽇常的に開け閉めされていれば通知は届かないので、担当者に日々の負荷がかからず、また普段は通知が来ないので、いざという時に見落とすリスクも軽減されます。

「入居を断ることによる機会損失」と「貸すことによる経済損失」のジレンマをコスパよく解消したいという方は、是非こちらより「ひとり暮らしのおまもりBiz」をお問い合わせください。