『終活』で準備するべきこと10選!家族に迷惑をかけないようにするには

『終活』で準備するべきこと10選!家族に迷惑をかけないようにするには

かつては、自分や家族の「死」について考えることは、縁起が悪いと忌み嫌われていました。
もちろん今でも、自分の人生の終わりについて考えると、寂しさや不安を感じない人はいないと思います。しかしながら、少子高齢化が進むにつれ、高齢になってもできるだけ自分らしく生きるためにも、そして後に残される家族に迷惑をかけないためにも、人生の幕引きを準備をすることが大切であると、前向きに捉えられるようになってきました。
そのような背景から『終活』という言葉が生まれました。『終活』は一言で言うと人生の終わりに向けて行う活動および事前準備のことです。『終活』というとネガティブなイメージがあるかも知れませんが、これまで歩んできた人生を振り返り整理をすることで、残りの人生をどう充実させるかというライフプランを立てるきっかけにもなります。
そこで今回のコラムでは、『終活』で準備をするべきことのポイントをご紹介します。

見守りサービスという選択肢も!

 『終活』はいつ頃から言われるようになったのか?

そもそも『終活』はいつ頃から言われるようになったのでしょうか?実は『終活』の歴史は浅く、一般的には2009年に『週刊朝日』(朝日新聞出版)に連載されていた記事のタイトル「現代終活事情」に登場したのが始まりだとされています。つまり、『終活』とはメディアが生み出した言葉なのです。
そのような造語が一過性に終わらず定着した背景には以下のようなことが考えられます。

①少子化・核家族化
かつては高齢者の介護や死後の整理は、複数の子供や親戚で担っていました。ところが、少子化や核家族化の影響により世話や手間を分担することが難しくなったため、個々の負担が大きくなりました。更に、頼れる家族がいないという世帯も増え、高齢者自らが元気なうちに『終活』を行う必要が出てきました。

②高齢者の長寿化
『終活』という言葉が生まれた2010年当時の日本における平均寿命は男性79.55歳・女性86.30歳で、1950年代に比べて男女共に20歳以上平均寿命が延びました。
医療の日進月歩による長寿化は、本来であれば喜ぶべきことではありますが、老後生活が長期化することを念頭においたライフプランを立てる必要が生まれました。

(参照元:「終活ブームはなぜ起こったか|人気の理由と社会的背景を考察する2020年9月 ジェイレックス・コーポレーション株式会社)

 

終活を行う3つのメリットとは

 それでは、『終活』を行うことで、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?終活の主なメリットを3つご紹介します。

 

充実した老後生活を送れる
『終活』で、残された人生をどう過ごしたいかを明確にし、やりたいことに向かって計画をすることで残された時間を有効に活用でき、実りのある老後生活を送ることができます。更に、人生の最後をゴールとして前向きに捉えプランを立てることで自分自身の整理がついて不安の解消にもつながります。

遺された家族の負担を軽減できる
『終活』を行っていないと以下のような負担が家族にかかります。

・遺品の片付けと廃棄
・葬儀やお墓の手配
・訃報を知らせる知人のリストアップ
・財産の状況(生命保険・銀行口座など)

元気なうちに、身の回りのものを断捨離し、整理しておくことで、家族の負荷を軽減することができます。他にも、葬儀などの希望や訃報を知らせる知人を記しておくことで、家族はそれを参考に段取りが進められるので家族の労力を減らすことができます。

遺産相続などのトラブルを防げる
家族がなくなった後は遺産相続などの金銭トラブルが起きやすく、これまで関係性の良かった家族や親戚でも関係にひびが入ってしまうということも考えられます。もちろん、遺言書の内容に納得しないという人も現れるかと思いますが、『終活』を期に財産の分配や相続方法などを遺言書に明確に記しておくことで、家族間のトラブルを最小限に留めることができます。

 (参照元:終活とは?「終活でやること10選」をご紹介!始める年齢とポイントを解説フランスベッド株式会社

終活で行うべきこと10選

終活は主に、自分自身の残りの人生を充実させ、後悔がないように準備をするという目的と、残される家族など周囲の人たちの負担を軽減するという2つの目的があります。終活で行うべきことに決まりはありませんが、ここでは、お役に立ちそうなものを10選ご紹介します。

(1)残りの人生でやりたいことを書き出す
まずは、ポジティブな気持ちになれる『終活』からスタートすることをお勧めします。趣味や旅行など好きなこと、やりたいことを考えて書き出します。

(2)老後の資金の
計画
人生100歳と言われる中、老後の資金もまとまった額が必要になってきています。生活費に加え、上記(1)で書き出したやりたい事に年間どのくらいの資金が必要なのか、書き出すことが重要です。一般的に、
夫婦2人の老後資金の必要額の目安は2,500万円と言われていますが、自身の月々の出費やライフスタイルなどから考えて、過不足がないか計算してみることが重要です。

(3)住まいの計画
特に戸建てに住んでいる方は、子供も巣立ってしまい、使っていない部屋が多いということはないでしょうか?戸建てといっても様々な大きさがありますが、固定資産税(所有している場合)、光熱費、老朽化による修理など、多くの維持費がかかります。
更に、歳をとってくると、2階へ上がれなくなる、家の中で物を取りに行ったり来たりするのも大変ということも可能性として考えられます。
元気なうちに思い切って平屋にする、将来に備えてリフォームをしておくというのも選択肢です。
最近では、元気なうちに家を売って、現金化し、マンションや有料老人ホームに引っ越す方も増えてきました。いずれにしても、自身の資金状況に合わせた計画を立てることが重要です。

(4)財産に関する一覧表の作成財産の整理
自分の財産について、以下を整理し、一覧にしておくことで、自身での財産管理が難しくなった場合に家族が困らないようにしておきます。また、亡くなった時、家族が財産を把握する負担を軽減することができ、相続もスムーズに行うことができます。

・預貯金:口座情報やおおよその預金額
・土地の登記簿*
・保険の契約状況*
・株式の情報* など
*ある場合

もしパソコンが使える方は、Excelファイルなどデータで一覧表を作成しておくと家族とも共有しやすいでしょう。特に、財産が多い方は税理士や会計士の先生に依頼して一覧表を作成してもらい、残された家族のために相続対策をしておくことをお勧めします。

(5)荷物の生前整理・断捨離をする
病気や加齢で思うように身体が動かなくなってから身の回りの整理をするのは大変です。ですので、まだ動ける元気なうちから取り組んでおくことが重要です。特に、価値のある宝飾品や骨董などを持っている場合は、購入時期、価格などを一覧にしておくと、相続する家族の申告負担を軽減することができます。
もし「自分一人では何から始めて良いかわからない・・・」「既に思うように身体が動かない・・・」という方は、生前整理サービスを提供する専門業者に依頼するのも選択肢です。今は、昔と違って物に溢れた時代です。物を捨てるにもお金がかかります。生前整理業者に依頼すると、物によっては買い取ってくれることもあります。

(6)医療や介護の意思表示
認知症や重度の事故や病気により、自身での判断能力や意思疎通が難しくなることがあります。万が一医療や介護が必要になったときのために以下のような意思表示をしておくことで、人生の最後を悔いなく過ごすことができます。

・病名や余命の告知について 
・認知症や脳の障害などで自己判断ができなくなった場合どうしてほしいか 
・終末期はどこでどのように過ごしたいか 
・延命治療のための医療行為について 
・最後を迎えるときに呼んでほしい家族や友人

(7)相続についての取り決め
財産が多い場合は、特に残された家族への相続税の負担や、家族間のもめごとを防ぐために、税理士や会計士などの専門家に相談しておくことが重要です。自分の面倒を見てくれた特定の子や親戚に残したいという意思がある場合は、遺言書の作成をすべきかも話し合っておくと良いでしょう。
逆に自分に借金がある場合、それも残された家族に相続されます。もちろん、節税対策でそのように意図的にしている場合もありますが、そうではない場合は、やはり税理士や会計士の先生に相談しておくことで、残された家族に迷惑がかからないようにしておくことが重要です。

(8)葬式の希望をまとめる
宗教の違いによって葬式の形式は様々ですが、一般的に以下の3種があります。

・直葬:病院や自宅から火葬場に直行し儀式は一切行わない
・家族葬:親族だけで行う式
・一般葬:自宅やセレモニーホールに僧侶を呼んで、式を挙げ、友人、知人に加え、近所の人、関係者なども参列できる式

自分はどのようにしてほしいのか、形式や呼んでほしい人を決めておくと残された家族の負担を軽減することができます。また、入るお墓がない場合は、
お墓を決めて契約・購入しておくことで、残された家族が困らないようにしておくことが重要です。

(9)交友関係のリスト化
最近は、高齢の方もスマートフォンなどのデジタル端末を使う方が多くなりました。LINEなどのチャットツールを使われる方も多くいます。逆に、LINEの連絡先しか知らない友人もいるかもしれません。そのような友人に自分の死を知らせたいという場合、本人が急に亡くなってしまうと、家族がその人に連絡することは容易ではありません。
そこで、何かあったときに家族から連絡して欲しい人の名前と連絡方法をリスト化し、もし電話番号・メールアドレスなど複数の連絡手段を知っている場合は家族が連絡を取りやすいように記載をしておくとようでしょう。

(10)エンディングノートの作成
「『エンディングノート』という言葉を聞いたことがあるけれども、実際はどのようなものか分からない・・・」「どのように作ったり、書いたりしたり良いのかわからない・・・」という方も多いのではないでしょうか。
実は『エンディングノート』は、2003年NPO法人のNALCが「NALCエンディングノート」を出版したことが始まりだとされていて、終活用の専用ノートを指します。そして、現在では様々な工夫が施されたエンディングノートが販売されているので、自分にとって使い勝手が良いものを選ぶことができます。

エンディングノートへの記載事項として、残された家族が困らないように、一般的に上記にご紹介したような、医療や介護の意思表示、葬儀・お葬式、何かあった時に知らせて欲しい人のリストなどがあります。
もちろん、普通のB5ノートなどをエンディングノートとして使うこともできますが、「何を書いたらよいのか、自分では必要な項目がわからない・・・」という方は是非専用の『エンディングノート』を活用することをお勧め致します。

(参照元:「終活で準備すべき8つのことと注意すべき3つのポイント【まとめ】」2023年7月 グリーン司法書士/「終活とは?「終活でやること10選」をご紹介!始める年齢とポイントを解説フランスベッド株式会社/「意外と新しい?終活の歴史 思いやり供養/「高齢者の医療・介護の意思表示とは?本人や家族の希望を尊重するための事前準備」 SAMURAI Security株式会社/「エンディングノートの歴史とは?株式会社ココピア

 

まずは日常の『安心』があっての終活

このように終活の準備は自分がまだ元気に動けるうちから、計画的に進めることがポイントです。ですが、自宅で一人で暮らしている場合、元気で自立した生活を続けるためには、万が一事故が起こった場合に重篤化しないよう、まずは緊急時の対策を備えることが重要ではないでしょうか?
ですが「今は元気なのに、高額の見守りサービスは少しもったいない気がする・・・」と感じる方も多いと思います。
そこでお勧めしたいのが、初期費用・工事なし、月額770円(税込)と手軽に始められる『ひとり暮らしのおまもり』です。『ひとり暮らしのおまもり』は、日常生活で1日1回は必ず開けるトイレのドアなどにセンサーを取り付け、そこが一定時間開かない場合(5~18時間で設定可能)に見守る側のアプリに通知が行くという仕組みです。
更にオプションの『ケアウォッチ』があり、左右についているボタンを同時に押すと、見守る側のスマホに大きな音でアラートを送ることができます。ケアウォッチも月額330円(税込)と、合計しても月額1100円(税込)で非常にリーズナブルです。

「とはいっても、仕事中の子供に大きな音でアラートが鳴ったら迷惑かしら・・・」と思われるかもしれません。『ひとり暮らしのおまもり』は、子や孫など複数名で見守ることもできるので、見守る側が一人で気負うこともありません。
本来、終活の目的とは、自分が生きているうちに、家族も自分自身も安心して暮らせることかもしれません。いつまでも自立した生活を安心して送れるよう、『ひとり暮らしのおまもり』を検討されてみてはいかがでしょうか?

 

ひとり暮らしのおまもりHP

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