見守りサービスを親に切り出すコツとは?子にしてほしいと思う親孝行をご紹介

見守りサービスを親に切り出すコツとは?子にしてほしいと思う親孝行をご紹介

「高齢の親が一人暮らしをしていて心配なので、『見守りサービス』を勧めたいけれども、どう切り出したらよいかわからない・・・。」という方が多いようです。というのも、『見守りサービス』は、どうしても“老い”という現実と向き合わなければならない側面があり、必要性は感じていても、何となく後回しになってしまいがちだからだと言います。

そこで今回のコラムでは、見守りサービスを親に切り出す『2つのコツ』をご紹介します。

 

一人暮らしの高齢者が抱える不安を軽減できる

まず高齢者は、「自宅に一人で居ること」に不安を感じているのか、内閣府による調査結果をご紹介したいと思います。実のところ、一人暮らしをしている60歳以上の高齢者のうち、5割以上が孤立死(誰にも看取られることなく亡くなった後に発見される死)を身近な問題と感じていることが明らかになりました。
同質問に対して、夫婦2人暮らしの60歳以上では「不安に感じる」と答えた人が31.1%であったのに対して、圧倒的に高い割合でした。

 

(参照元:令和3年版高齢社会白書 内閣府)

「昔できていたことが、だんだんできなくなってきた・・・。」、「一つのことをするのにも時間が倍かかるようになった・・・。」このような変化は、年をとるにつれ誰にでも起こることですが、寂しさもあって、親自身だけでなく子もなかなか受け入れづらい部分かと思います。仮に、良かれと思って親に何らかの対処方や改善案を勧めても「『子供に心配をかけたくない』と思っているからか強がっている」、もしくは「『年寄り扱いしないで』と頑固でなかなか考えを変えない」というようなことを経験された方も多いのではないでしょうか。
ですが、上記のデータから分かるのは、実のところ半数以上の一人暮らしの高齢者が「突然具合が悪くなって、他に誰もいない自宅で急に亡くなるのではないか」という不安を抱えながら生活をしていることです。
ですので、見守りサービスを導入することで、高齢で一人暮らしをしている親が抱えている不安を、少しでも解消できる確率は極めて高いと言えます。

 

コツ1:親が喜ぶコトに絡めて切り出す

とはいっても、“老い”を認めるのは、親だけでなく、子にとっても辛いことです。そこで、『見守りサービス』の話し方としてお勧めしたいのが、親孝行をして喜んでもらっている状況を創出し、そのコンテクストで切り出すという方法です。もちろん機嫌の良い時の方が話しやすいということもありますが、脳科学的にも人は「満たされている」と感じることで、ドーパミンという神経伝達物質が出て、新しいことや変化に対しても前向きな気持ちが高まると言われているからです。(「ドーパミンを増やすことで得られるメリット」2020年6月 医療法人社団 平成医会
それでは具体的にどのようなコトを子供にしてもらうと親は喜ぶのでしょうか? 以下に実際に行われた調査の結果をご紹介したいと思います。
(参照元:「家族愛に関する調査 2021」ジブラルタ生命保険株式会社/2021年12月)

 

 【子にしてほしいと思う親孝行 】(複数回答形式)

1位 元気な姿を見せてくれる 36.1%
2位 一 緒に外食してくれる 33.3%
 3位 一緒に旅行をしてくれる 31.0%
4位 話し相手になってくれる 26.6%
5位 孫の顔を見せてくれる 22.7%

※20歳~69 歳の子どもがいる方(n=1,515 ) 

上記に共通しているのは「子どもと一緒に時間を過ごしたい」というコトです。この調査は子供を持つ幅広い年齢層に対してですが、特に高齢になって社会との接点も薄れている親は、そのような想いが更に強くなっているのではないでしょうか。
更に同調査結果で興味深いのが、「子供が考える“親孝行”」と「親が子にしてもらいたいコト」の間に大きなギャップがあったことです。

 

【これまでにしたことがある親孝行】(複数回答形式)

1位 プレゼントを する 50.9%
2位 話し相手に なる 47.4%
 3位 一緒に外食する 46.9%
4位 孫の顔を見せる 45.1%
5位 記念日を祝う 43.2%

※n=2,000

なんと、子供側から親にしたことがある“親孝行”の圧倒的1位が「プレゼントをする:50.9%」であったのに対して、 親が子にしてもらいたいコトに「プレゼントをしてもらう」を選んだ人の割合は調査結果に数値として現れないほどでした。
もし親に「プレゼント何が欲しい?」と聞いて「何もいらない・・・。」と言われたことがあるとしたら、もしかしたら一番の願いは「顔を見せてほしい。話したい。一緒に過ごしたい。」ということだったのかもしれませんね。
いずれにしろ、データから垣間見られる「『見守りサービス』を勧めやすいコンテクストを作るポイント」は、電話やメールで説明するのではなく「親に直接会って伝える」ことだと言えます。
見守りサービスを検討されているということは、自身の仕事や家庭の都合で、高齢の親を一人暮らしにせざるを得ない、頻繁に様子を見にいけないという状況にあるかと思います。ですが、帰省する際に、時間が許すようであれば、親と一緒に外食をする、近場に旅行をするなど、顔を見せるだけでなく、更に喜ぶコトをしてあげれば、見守りサービスを勧めやすいタイミングが生まれやすいのではないでしょうか。
先の内閣府の調べからも明らかになったように、一人暮らしの高齢者の5割以上が孤独死を身近な不安として感じながら生活しています。親との時間をできるだけ増やすことで、もしかしたら、向こうからそのような不安を自ら打ち明けてくれることもあるかもしれません。

 

コツ2:できる限りシンプルな見守りサービスを勧める

人は年をとってくると、自分が知らない、もしくは理解できないものに対して抵抗感を感じるようになると言われています。せっかく、親に見守りサービスを切り出すシチュエーションを上手く作れても、その内容や仕組みが複雑だと、「何それ、面倒くさそう・・・。」と拒絶されてしまう可能性があります。見守りサービスには、訪問型・宅配型、カメラ型など多様なサービスや仕組みがありますが、お勧めしたいのは、シンプルな見守りサービスを選ぶことです。
(参照元:「高齢者見守りサービスの種類とは?それぞれの特徴を比較」Glimpse 2022年10月)

そこで、『ひとり暮らしのおまもり』サービスは、高齢者のこのような傾向に合わせ、以下のように極力シンプルな内容となっています。

 

【『ひとり暮らしのおまもり』:5つの基本概要】

1 仕組み 『見守られる側』のセンサーに12時間動きがないと『見守る側』に異常通知が行く
2 初期設定 『見守る側』が『見守られる側』の住居に行ってデバイスとスマートフォンを連携(所要時間:約10分)
※初期工事不要
3 価格 9,240 円(税込)
※ケアウォッチを付けると13,200円(税込)
4 月額費用 無料
5 サービスに含まれるデバイス ①ステーション
②センサー
※ケアウォッチ(オプション)
6 必要なもの ①『見守られる側』:Wi-Fi環境、USBアダプタ
②『見守る側』:スマートフォン

 

見守りサービスを親孝行のきっかけに

最後に、この『ひとり暮らしのおまもり』が実際にもたらした親子間のコミュニケーションにおける変化を簡単にご紹介したいと思います。ある利用者が、実家に一人暮らしをする母親のために見守りサービスを導入したところ、以前よりも親のことを考えたり、電話をすることが多くなったと言います。実は、その利用者とは『ひとり暮らしのおまもり』の開発者でもある当社代表の矢野です。その体験談は、以下のインタビュー記事でご紹介しています。

>関連記事:「開発者秘話・裏話①:『ひとり暮らしのおまもり』はどのようにして生まれたのか

『ひとり暮らしのおまもり』のネーミングにも込めた想いのように、このサービスが親孝行のきっかけになればと願っています。

ひとり暮らしのおまもりHP

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