近年、暑い季節になると、政府、医療、メディアなど様々な機関が熱中症への注意や対策を喚起しています。
それにも関わらず、消防庁が発表したデータによると令和6年5月から9月の全国における熱中症による救急搬送人員の累計は 97,578人(前年比6,111 人増)と、平成 20 年の調査開始以降、最も多い搬送人員だったことが明らかになりました。加えて、同データによると、年齢区分別では、65歳以上の高齢者が6割近くを占めていました。このように熱中症が社会問題となっている中、「高齢の親が熱中症にならないか心配…。」という方も多いのではないでしょうか。「うちの親は、暑い日は外出しないから大丈夫。」と思われるかもしれませんが、同調べから、実は4割近くが住居で起きていることも明らかになっています。そのようなことから、特に親が一人暮らしをしている場合は、注意が必要だと言えます。とはいっても、遠くに住んでいて、なかなか様子を見に行けないという方も多いかもしれません。
そこで、今回のコラムでは、離れて住んでいる親に送ってあげられる熱中症対策アイテムをご紹介したいと思います。
>関連記事はこちら:【注意】熱中症を発症する確率が最も高いのは高齢者!一人暮らしをする親のためにできる対策とは
(参照元:『第3節 人の命と環境を守る』/『令和6年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況』/『「暑いなぁ」と感じる前に、熱中症対策』 )
見守りサービスという選択肢も!
高齢で一人暮らしの親に贈りたいお勧め熱中症対策アイテム5選
以下に特に簡単に取り入れられる熱中症対策アイテムをご紹介します。
室内温度計
最適な室内温度は28度だと言われておりますが、高齢者は暑い室内でもエアコンをつけないことがよくあると言います。その理由としては、電気代の節約や身体が冷えることへの懸念であることも挙げられていますが、もう一つの理由は、高齢者は加齢により、皮膚センサー機能が低下しているため、暑さを感じにくくなっているからだと言います。そのため、室内が高温になっていても気づかずにエアコンをかけるなどの熱中症対策につながらないことがあります。
そこで、温度計を親にプレゼントし、室内温度を確認するよう勧めることが効果的です。その際、カレンダーと時間機能もついたものだと、こまめに温度もチェックする習慣づけができるでしょう。
サーキュレーター
エアコンは冷えるから体に良くない、もしくは節電のためにエアコンの設定温度を高くしているという親に勧めたいのが、サーキュレーターです。冷たい空気は下にたまる傾向があるため、確かにエアコンをつけることで足元が冷えます。サーキュレーターで空気を循環させることで、床にたまった冷気が循環し、空間全体が均等に涼しくなります。
生活用品を販売している株式会社アイリスオーヤマが行った実験によると、エアコン単体で使用した時と、エアコンとサーキュレーターを併用した場合を比べると、後者の方が体感温度が2度低いことが明らかになりました。このようにサーキュレーターの使用は熱中症対策になるだけでなく、健康にもよく節約にもなるため、お勧めです。
熱中症予防対策となるドリンク
熱中症対策に重要なのは、こまめな水分補給であるのは周知の通りです。特に、近年では熱中症予防対策の効果が謳われている飲料が多く販売されています。しかしながら、高齢になると、飲料を運ぶのは重くて買いに行くのは負荷になるということがあるかもしれません。そこで、高齢の親にウォータサーバーや熱中症対策となる飲料をまとめ買いして送ってあげることをお勧めします。
その際に注意したいのが、どのような飲料を選ぶかということです。高齢になると、疾患から特定の成分を過剰に摂ることを医師から止められている場合もあります。特に、調剤薬局やドラッグストアなどで販売されている『経口補水液』は、費者庁長官の許可を受けた病者用の製品にのみ使用できる「特別用途食品」であるため、一見、どのような健康状態の人にも良いと思わるかもしれません。確かに、『経口補水液』は、脱水時に失われた水と電解物を早く吸収できるような配合になってはいます。しかしながら、消費者庁によると、同飲料には、ナトリウム、カリウム、糖質などが多く含まれているため、それらの摂取が医師に制限されている場合、医師に相談が必要だとされています。つまり、日常的な水分補給には適しておらず、脱水症状の懸念がある時に最適だと言います。
親自身や親のかかりつけの医師に相談して、最適な飲料を選び送ってあげることが望ましいでしょう。
宅配食事サービス
暑いと、ついついのど越しの良い素麺など、冷たくさっぱりとした食事を摂りがちです。滋賀県立大学名誉教授の柴田先生によると、その結果、栄養不足と冷たいものの摂りすぎによる胃腸などの消化機能の低下という悪循環が起きると言います。
暑さに耐えられる体力を維持するためには、水分補給に加え、糖質、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンが不足しないよう、バランス良い食事が不可欠です。
しかしながら、高齢だと「暑くて買い物に行くのが大変」「熱中症になるのが心配で」ということがあるかもしれません。さらに、一人暮らしだと、簡単な食事で済ませてしまうということもあるかもしれません。
親が近くに住んでいれば、買い物や食事を作りに帰ってあげることもできるかもしれませんが、遠くに住んでいて難しいという方も多いのではないでしょうか。また、近くに住んでいても、自分の家庭があって頻繁に顔を出せないということもあるでしょう。そこで、宅配弁当サービスを送ってあげるというのも選択肢です。現在、高齢者向けの宅配サービスは冷凍のものから、作り立ての常温配送まで多様な選択肢があります。また、高血圧や糖尿病などの症状に対応した宅配弁当もあるので健康面においても安心です。
親の様子や好みを聞いて最適なものを選んであげることをお勧めします。
高齢者見守りサービス
冒頭にお伝えした通り、熱中症は、実は4割近くが自宅で起こると言います。親が高齢で一人暮らしだと、「急に具合が悪くなった時に心配…」と思うところがあると思います。そこで、お勧めしたいのが、高齢者の見守りサービス『ひとり暮らしのおまもり』です。
『ひとり暮らしのおまもり』には、オプションの『ケアウォッチ』があり、左右についているボタンを同時に押すと、見守る側のスマホに大きな音でアラートを送ることができます。しかも、初期費用や月額利用料などがかからず、工事も必要がないため手軽にはじめることができます。
もちろん、親が熱中症にならないように、日頃から健康管理をすることが最も重要ではありますが、いざという時のために、手軽に始められる見守りサービスをプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。
>関連記事はこちら:利用者インタビュー「母と離れて住んでいる私の気持ちが少し楽になりました」
(参照元:『熱中症を予防する食事の摂り方-3 修正)』/『エアコンの利用をガマンする高齢者に、使用を促す方法とオススメのエアコンをご紹介!』/『サーキュレーターの使い方~冷暖房に効果的な設置方法~』/『経口補水液(けいこうほすいえき)について』/『夏バテの予防に効果的な栄養素・食べ物』/『【口コミで評判】高齢者におすすめの宅配弁当・宅食ランキング6選!」』/『「暑いなぁ」と感じる前に、熱中症対策』)
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*オプションのケアウォッチをつけた場合、合計13,200 円(税込)