『特別養護老人ホーム』と『養護老人ホーム』の違いとは?

『特別養護老人ホーム』と『養護老人ホーム』の違いとは?

 親が高齢になってくると「今は元気に自宅で暮らしているけれど、いずれは介護施設に入ることになるのかな・・・」と不安に思ったことはないでしょうか。特に今まで、周りに介護が必要な状況になったという家族がいない場合、高齢者向け施設のことはほとんど知らないという方も多いかと思います。高齢者施設には様々な種類そして名称があります。
今回のコラムでは特に混乱しやすい『特別養護老人ホーム』と『養護老人ホーム』の違いについて解説します。

 >関連記事:老人ホームと介護施設は何が違う?高齢者向け施設の種類とその費用をご紹介

 見守りサービスという選択肢も!

 

『特別養護老人ホーム』と『養護老人ホーム』の違いとは

『特別養護老人ホーム』と『養護老人ホーム』は、名前だけ聞くと『特別』がついているか否かの違いだけなので、『養護老人ホーム』の派生として『特別養護老人ホーム』が生まれたかのような印象を受けるかもしれません。
ですが、名前は似ていても、実はこの2つの施設の目的と対象者は全く異なります。以下にその違いを表にしました。

特別養護老人ホーム 養護老人ホーム
対象者 要介護3以上に認定された65歳以上の高齢者(原則) 身体的に自立している65歳以上の高齢者
施設の目的 中~重度の要介護高齢者が身体介護や生活支援を受けて居住する施設 生活環境や経済的に困窮した高齢者を養護し、社会復帰させる施設
運営 地方自治体、社会福祉法人 地方自治体、社会福祉法人
サービス内容 身体介護を中心とした自立支援  食事の提供、健康管理を含む自立支援
設備 居室、浴室、トイレ、食堂など 居室、浴室、トイレ、食堂など
居室タイプ 個室/多床室 個室/多床室
費用

入居一時金:なし
月額費用:10~14.4万円

入居一時金:なし
月額費用:0~14万円

入居難易度 入居待機者が多く数ヶ月以上待つ場合がある 市区町村が対象者の調査を行い条件をクリアしないと入居できない

(参照元:【表で比較】特別養護老人ホーム(特養)と養護老人ホームの違い LIFULL介護/【図解】養護老人ホームとは?入所理由や対象者・施設の役割を解説 みんなの介護)

大きな違いは、『特別養護老人ホーム』が介護といった身体のサポートが必要な高齢者のための施設であるのに対して、『養護老人ホーム』は経済的に困窮した高齢者に対しての施設であるという点です。

『特別養護老人ホーム』の入居条件とは

『特別養護老人ホーム』は略して『特養』とも呼ばれていますが、入居者は介護保険申請をして、『要介護3』以上に認定された高齢者が対象となっています。そもそも「『介護保険申請』ってどうするの?」という方のために、以下のフローで簡単にご説明致します。

介護保険が適応するサービスを受けるには、上記のようなプロセスを踏んで認定を受けなければなりません。通常、認定されるまでに1カ月程度を要すると言われています。
『特別養護老人ホーム』に関して言えば、入居するためには認定7区分のうち、『要介護3』以上でなければ対象となりません。
要支援・要介護度は『要介護認定等基準時間』を基に認定されます。『要介護認定等基準時間』とは、対象となる高齢者を介護する手間や労力を時間に換算した指標です。つまり、症状が重いほど介護に費やす手間や労力も増えるため、『要介護認定等基準時間』も長くなります。
このように要支援・要介護度の算出方法は専門家でないと割り出せないのですが、介護サービスを受ける家族としては『特別養護老人ホーム』に認定される『要介護3』以上とはどの程度なのか分かれば十分と言えますので、以下の表を参考にしてみてください。

(参照元:「要介護認定とは?認定基準や区分、申請~通知の流れ、有効期限まで」LIFULL 介護)

 

『養護老人ホーム』の入居条件とは

『養護老人ホーム』の場合は、先にお伝えしたように、生活環境や経済的に困窮した高齢者を養護し、社会復帰させる施設ということを目的としています。 自治体によって調査と判定がされるのですが済状況などの厳しい基準をクリアしないと入居は認められません。しかも、そのような条件を満たして入居できたとしても、社会復帰までの一時的な養護であるため、基本的に長期の滞在は認められていません。それに対して、前記の『特別養護老人ホーム』の滞在期間は、厚生労働省によると、平均入所期間は約3.2年となっています。 『特養』は看取り対応も行っており、終身まで利用する方も少なくないのが両施設の大きな違いでもあります。

親が自立しているなら、まずは『見守りサービス』を導入してみる

親が実家で一人暮らしをしているという方であれば、恐らくは持ち家でローンの支払い等も済んでいるかと思います。ですので、特別なことがない限り経済的に困窮して『養護老人ホーム』のお世話になるということはないでしょう。となると、将来、介護が必要になった時に利用する可能性が高いのは『特別養護老人ホーム』です。『特別養護老人ホーム』は終身まで包括的な介護サービスを月額最大14万円程度とリーゾナブルに受けることができます。
しかしながら、そのため入居希望者が多く、更には終身まで滞在する高齢者が増加傾向にあり、なかなか空きが出ないため、現在、平均待機期間はなんと、2~3年*と言われています。
(*参照元:特養(特別養護老人ホーム)にもデメリットはある?どんな人が向いているのかまで解説 ケアスル介護 2023年4月)
そこで、高齢でもまだ親が実家で元気に一人暮らしをしているという状況であるならば、子が今できることとして、重要なのは親が自立した生活をいつまでもできるようサポートするということではないでしょうか。
高齢者は自宅での事故が多く、しかも重症化しやすいと言われています。そのような背景から高齢者の『見守りサービス』が近年急速に広まっています。
『見守りサービス』には訪問型、カメラ型、センサー型など様々ありますが、選択する上で重要なポイントとなるのが『見守る側』と『見守られる側』にとって負荷とならないことです。


『ひとり暮らしのおまもり』は、トイレのドアなど1日数回動かす場所にセンサーを取り付けて、そこが一定時間「動きが無いとき」にだけ、見守る側のアプリに異常通知が行くというシステムです。センサーは片手でつまめるほどのサイズで、家具にも馴染むデザインなので、見守られる側が気にならないよう工夫されています。また普段の生活の様子を随時知らせるという仕組みではないので、見守られる側のプライバシーも守られます。
「動きが無いとき」にだけ通知がある見守りサービスのメリットを詳しく知りたい方は是非こちらのコラムも参考にしてみてください。

>関連記事:「なぜ「動きが無いとき」にだけ通知がある高齢者見守りシステムがおすすめなのか?:3つの理由とは

 『ひとり暮らしのおまもり』では2週間無料お試しサービスを行っています。もし、「高齢の親が一人暮らしをしていて気懸りだけれども、何から始めたらよいか分からない・・・」ということでしたら、是非お気軽にご相談ください。

ひとり暮らしのおまもりHP

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