親が高齢になってくると、将来のことなどなんとなく気懸りに思うことはないでしょうか?とは言え「自分の生活や仕事があって、なかなか手をつけられない・・・。」「実家に簡単に帰れるような状況でない場合でも、できることはあるのかな?」と悩まれている方も多いかと思います。
実際、離れて暮らす高齢の親がいる40~60代の男女1,200名に対する調査で、親の健康を心配している人が76.2%いるにも関わらず、そのうち7割が親の健康に対して何も行動ができていないというデータがあります。しかも、親の健康に対して行動している人でも、その6割が「もっと早くサポートすべきだった」と後悔していると言います。
そこで今回のコラムでは、高齢の親がいる方に向けて、具体的にどのような備えをしたらよいか厳選してお伝え致します。
(「離れて暮らす高齢の親の健康を心配している人76.2%」一般社団法人ウェルネス総合研究所 PR TIMES
高齢者見守りサービスという選択肢も!
1.現在の健康状態を確認する
普段から定期的にコミュニケーションをとっている場合は、健康状態や変化を把握しているということもあるかもしれませんが、親の性格によっては「子どもを心配させたくない・・・」と思って、体調不良を子に共有していないというようなこともあるかもしれません。
もし、実家に帰るタイミングがあれば、その際に現在の通院状況や、生活の様子を聞いてみることをお勧めします。
認知症など、当人との意思疎通が困難な状況になり、通院が必要になることもあるので、帰省の際には、健康保険証、おくすり手帳、病院やクリニックの診察券など置き場所も親に共有してもらうと、いざという時に慌てずにすむでしょう。
(参照元:「40代で考える親の老後や介護資金、教育費用」司法書士法人 花沢事務所/「こんな時どうすれば?」/「親が元気なうちに確認したい5つのこと」株式会社 ファイナンシャルプラザ・岐阜/「食物アレルギー」東京都保険医療国)
2.現状の資産状況を棚卸する
親が認知症になった、病いで倒れたなど急に意思の疎通が図れなくなった場合を想定してお勧めしたいのが、親の現状の資産状況の棚卸です。棚卸の対象は以下のようなものになります。
・銀行口座
・株や証券などの金融商品
・生命保険
・自宅以外の土地所有(山林など)
・ゴルフ会員権など
親によっては、銀行口座を複数持っている場合もあるかと思いますので、全ての口座とそれぞれの銀行印を確認しておくことをお勧めします。
現状の資産を棚卸する目的は、もちろん親自身が長い老後生活を計画的に余裕を持って過ごせるようにするためもありますが、子や親族のためでもあります。
というのも、資産状況が不透明だと、いざという時に家族が困る可能性があるからです。
例えば、親の貯金が思ったより少ない場合、親が入院や施設に入居する際に子が負担する額が大きくなる可能性があります。
逆に、親の資産が多く、相続財産が基礎控除額を超えて相続税が発生した際、納税負担がかかります。特に土地などすぐに現金化できないものに対して納税が発生するか否か、親が健在なうちに税理士や会計士に相談することをお勧めします。多くの自治体で、税理士への無料相談も設けているので、利用してみるのもよいでしょう。
(参照元:「“隠れ財産”漏らさず、親の財産棚卸し 節税対策は早めが吉」2022年2月17日 日経クロストレンド)
3.親の将来の意向を聞く
高齢の親が自立した生活をできなくなった時、施設に入ることを希望しているのか、それとも自宅で介護を受けながら住み続けることを希望しているのか意思を確認しておくことが重要です。もし自身に兄弟姉妹がいる場合は、親本人だけでなく、彼等の意向も確認しておき、急な判断を求められた時の揉め事を防ぐことが大事です。
少し暗い話にはなりますが、認知症や重度の後遺障害などで、正常な意思の疎通ができなくなった場合に備えて、親とコミュニケーションがとれるうちに延命治療に関する本人の意向を聞いておくことが重要です。
>関連記事:高齢でも自宅に住み続けることはなぜ重要?「親が実家に住めなくなくなって弱った・・・」と後悔しないために今すぐできる対策とは
(参照元:「親の終活準備はどうする?家族が準備すべきことや進め方を解説」 東京博善株式会社 2024年4月)
4.身の回りのものを整理する
「実家に物が山のようにある・・・」「親が片づけをしなくなった・・・」というようなお話をよくお伺いします。というのも高齢になると、身体が思うように動かない、疲れやすくなった、高いところに手が届かないなど、体力の衰えから片づけるのが億劫になり、手の届く範囲に物を置きたがるようになるからです。
実家が片付いていない状態だと、親が急に亡くなった時に、遺品を処分したり分別したりするのにかなりの手間と時間がかかります。場合によっては遺品整理業者に依頼せざる負えず、思わぬ出費となる可能性もあります。
そこでお勧めしたいのが、親が元気なうちに実家の物を整理することです。そうすることで、親が亡くなった後の遺品整理の労力を軽減できるだけでなく、親にとって大切なものや、価値のあるものを知らずに処分してしまうリスクを避けることができます。
ですが、親の身の回りの整理に子が絡むと、親からしてみたら「子どもに勝手に捨てられた」、子からしてみたら「こんな物をとっておいてどうするの」と親子喧嘩になることも多々あると言います。
親の物をスムーズに整理できたという方のお話によると、実家に置いてある自分の物から整理を始めたことで、親が自発的に身の回りの整理をするようになったと言います。
もう一つのポイントは、実家にある物の整理を切り出す際に、親が若い時とは違うということを子が再認識することです。年を取った親の行動を、言葉で変えようとするのは、お互いに思い通りにならず、ストレスに成りかねません。
実家の物を整理する際は、まずは子が自ら行動すると共に親とのコミュニケーションのあり方を変えることが遠回りなようで近道かもしれません。
>関連記事:「高齢になった親とのコミュニケーションが上手くいかない・・・」の原因と対処方法
(参照元「高齢の親が暮らす実家の片付け うまくいかないときに見直してほしい5つのコト)
5.いざという時の見守り体制を整える
高齢になった親が一人暮らしをしていて心配とは言え、頻繁に安否確認の連絡をするのは、お互いに煩わしいという方も多いかと思います。
そこでお勧めしたいのが、高齢者向け見守りサービスです。現在、様々なシステムがありますが、親が急に具合が悪くなったという緊急事態のためだけに、そんなにコストや導入手続き、そして工事の手間をかけたくないという方がほとんどかと思います。
そこでお勧めしたいのが、月額費用無料、工事不要で気軽に始めることができる『ひとり暮らしのおまもり』です。しかも同サービスは、センサーに一定時間*動きがないという異常がある時にだけ子のスマートフォンに通知が行くシステムなため、子に対して親のプライバシーが守られるだけでなく、自分の生活を大切にしながら親を見守ることができます。(*5~24時間の間で自由に設定可能)
更に、見守られる側が異常を知らせたい時に「ケアウォッチ*」の左右のボタンを同時に押すと、見守る側のスマホに大きな音でアラートを送ることができます。*オプション
>関連記事:【初心者向け】これだけは押さえておきたい!高齢者見守りサービスを選ぶ5つのポイントとは?利用者の声もご紹介!
『ひとり暮らしのおまもり』は、「LINEグループとの連携」を利用することで、兄弟姉妹、孫など家族みんなで協力し合いながら見守ることができます。
自分一人ではなかなか、高齢の親のために行動に移せないという方は、『ひとり暮らしのおまもり』の導入を是非ご家族で検討さえれてみてはいかがでしょうか。