80・90代になっても元気でいよう!一人暮らしの高齢者もすぐに始められる70代からの健康法

80・90代になっても元気でいよう!一人暮らしの高齢者もすぐに始められる70代からの健康法

 人生100年と言われる時代、70代の生活が晩年のあり方を左右するようになってきたと、精神科医の和田先生は言います。というのも近年の研究で、人は75歳くらいまでは、体力的にも、知的機能的にも中高年と大して変わらないと提起されるようになったからです。医療の発達により、今後更に、70代を自立して過ごすことができる高齢者が増えて行くことが見込まれ、この活動的な時の過ごし方と日々の生活の心がけが、80代以降の老いに大きな影響を与えると考えられています。
そこで今回のコラムでは、元気に80代、90代を過ごすために今から始めておくとよいお勧めの健康法をご紹介します。

(参照元:「70代が「老い」の分かれ道、よぼよぼの80代にならないための過ごし方2022年1月)

 「高齢の親をさりげなく見守る」という選択肢も!

 70代に始めておくべき健康法のポイントは、以下の3つです。

1.身体の健康にプラスになること
2.精神的にプラスになること
3.体力が衰えて来ても続けられる健康法であること

 具体的にどのようなものがあるのか以下にご紹介します。

 

1.体力が衰えて来ても続けられる運動を習慣づける

 運動は「身体を動かすことが、もともとあまり好きではない・・・」「若い頃は色々なスポーツをしていたけれど、もう長いことしていない・・・」という方もいれば、現在もスキー、ゴルフ、テニスなどを楽しんでいるアクティブなシニアの方もいて、人によって興味や経験の差があるかと思います。
ここでは、特に運動を現在していないという方でも、まだ色々なスポーツを楽しまれている方でも、今から始めておくことをお勧めしたい80・90代でも続けられる運動をご紹介します。

①ウォーキング
ウォーキングは、70代の高齢者が「初めて、もしくは久しぶりに再開した運動」の1位にも選ばれています。高齢者のウォーキングの目安として「1日7,000~8,000歩/そのうち速歩きを15~20分以上」がフレイル予防として推奨されています。

>関連記事はこちら:「
フレイルの兆候と予防・改善方法を解説!高齢の親が実家で安心して暮らせるには?

(「高齢者に適したウォーキングとは」2022年7月 健康長寿ネット)

②太極拳
「ウォーキングをなかなか自分一人では継続できない・・・」という方にお勧めしたいのが、『公園太極拳』です。高齢者が公園に集まって太極拳をしているというのを実際に見たことがある方もいるかもしれません。「太極拳振興センター」が主催しており、サイトから最寄りの公園での開催を検索できます。太極拳自体に、気血の流れをよくする、肩こり・腰痛の解消、ストレス解消、循環呼吸器系・消化器系・自律神経系に効果があると言われていますが、あえて公園ですることのメリットとして森林浴の効能があります。森林浴をするとNK細胞というウィルスに感染した細胞や一部のがん細胞を認識して攻撃する働きのある自然免疫力が高まるということが最近の研究で明らかになっています。
更に、公園太極拳では、新しい人達との出会いもあり、おしゃべりなど参加することへの楽しみも増えると思います。
「私でもできるかな・・・」と不安な方は、太極拳振興センター」の動画を事前に見てみることをお勧めします。

③家で隙間時間にできる体操を習慣化する
ウォーキングは季節や天候によってできる日とできない日があります。そこで、家で隙間時間にできる体操をお勧めします。
現在、YouTubeでは様々な体操が紹介されていますが、ここでは2つご紹介したいと思います。

【チベット体操】
チベット体操は、ヨガに似ていますが、5つしかポーズがなくヨガよりシンプルで簡単です。若返りの効果があるとされているので、是非取り入れてみてください。
(参照元:チベット体操とは チベット体操)

【高齢者向けの体操】
YouTubeでは高齢者向けの体操が多く紹介されています。ダイエット効果のあるもの、寝たままできるものなど様々なので、自分に合った体操を選んで毎日の生活に取り入れてみてください。


 高齢になって、1日の歩数や活動量が少ないと下肢の筋肉を使う機会が減り、フレイルすなわち「加齢により心身が老い衰えた状態」に陥りやすくなると言われています。ですので、動けるうちから80・90代になっても続けられる運動を習慣づけることをお勧めします。

2.社会との関わり合いを作っておく

高齢者は、健康状態に不安を感じるようになると、外出をする機会も少なくなってしまい、孤独化しやすいと言われています。社会的孤立は健康リスクだけでなく、精神状態にも悪影響を及ぼしかねません。80・90代になっても健やかな老後生活を送るためにも、元気なうちから交流の機会を増やしておくことをお勧めします。
具体的には、高齢者の具体的な交流の場として以下の3つ
があります。
(参照元:「高齢者に必要な交流とはどんなもの?必要性と併せて解説」ヘーベル Village)

①趣味による他者との関わり合い
「習い事」というと、かつては個人のお教室や、民間企業が運営するカルチャーセンターなどが中心でした。
ですが、高齢化社会が急速に進んでいる現在、高齢者の仲間づくり・社会参加の場をサポートする自治体が年々増えています。例えば、世田谷区の行っている『高齢者クラブ』には、地域を基盤とする自主的な囲碁教室、書道、絵画などのクラブが80以上あり、約6,900人の会員が所属しているといいます。
「趣味の見つけ方がそもそもわからない・・・」とう方は、以下の関連記事を是非ご一読ください。

>関連記事:「老後の不安を解消!自分に合った生きがいと趣味の見つけ方

(参照元:「高齢者クラブ」2024年1月 世田谷区)

②地域コミュニティへの参加と助け合い
近年、地域で高齢者をサポートするという取り組みが、全国的に広まりつつあります。例えば、千葉県緑区大木戸町では、見守り活動やゴミ出し支援などの住民同士の助け合いだけでなく、近隣の社会福祉施設やスーパーと連携した買い物支援サービスなども行われており、支え合いの『輪』が広がっていると言います。

ご自身の住んでいる自治体で、どのような取り組みがされているか、今からリサーチをしておくことをお勧めします。またそのような取り組みがまだお住まいの地域にない場合、自分が動けるうちに自ら立ち上げ、最初のうちはボランティアとして活動をし、将来困りごとが出たら自分がサポートを受ける側になるというのも夢ではありません。実際、現在ある多くの高齢者助け合いのコミュニティが、日常のちょっとした困りごとを住民同士で解決する取組みが始まっていると言います。

➂高齢者向けのサービスを利用する
高齢で一人暮らしをされている方に特にお勧めしたいのが、65歳以上の人であれば誰でも利用できる『介護予防活動』です。政府や自治体が運営費用の多くを負担もしくは、補助しているので、無料もしくは低額で、体操や介護予防に関する講和を受けることができます。以下に詳しく紹介しているので、是非こちらもご一読ください。

>関連記事:「高齢で一人暮らしになっても自宅に住みたい!『介護予防』の活用方法とは

3.栄養バランスについての知識を高め食生活を見直す

高齢になると、喉の筋肉が衰えて飲みこむ力が弱くなる、噛む力が弱くなる、唾液の分泌量が減り口の中に食べかすが残るといった口のトラブルを抱えやすくなります。口腔機能が低下すると、硬い食材や繊維質の多い食材など食べにくい食材を避けるようになり、栄養に偏りが出る傾向にあります。更に、高齢者によっては、食べる量が少しずつ減っていき、摂取すべき栄養素が食事からでは十分に摂れないということもあります。
自立した生活をいつまでも続けられるように、高齢者特有の低栄養問題への対策を元気なうちからしておくことをお勧めします。

①高齢者向け料理教室に通う
ここ数年、高齢者向け料理教室の人気が高まっており、民間企業だけでなく、一部自治体でもお教室を開くようになりました。
高齢者向けの料理教室では、栄養面だけでなく、やわらかく煮込んだり、とろみをつけて飲み込みやすくするなど食べやすくする調理法や工夫も教えてくれます。
特に一人暮らしをしている場合、「作るのが面倒だ」「食材が余ってしまうので、多品目調理するのは難しい」といったことがあるかと思います。また、高齢になると、目が見えなくなってくる、手先が思うように動かなくなるなどの問題も出てきます。高齢者向けの料理教室では、そのような状況も配慮したレシピを学ぶことができます。
そして何よりも、料理教室の楽しみは、仲間で一緒に作ったものをみんなで食べることにあると言えます。近頃は、今まで料理をしたことのない男性の参加者も増えているとのことなので、食に興味のある方は、料理経験を問わず是非、高齢者向け料理教室に行くことをお勧めします。

②サプリを活用する
高齢になればなるほど、たんぱく質、カルシウム、ビタミンDなどが不足しがちだと言われています。高齢になると食が細くなるということもあり、必要な栄養素を食事だけから摂るのは難しいと言われています。そこでお勧めしたいのが、サプリの活用です。
高齢者の方に、特にお勧めしたいのが「アミノ酸」です。アミノ酸はたんぱく質を構成している成分で、アミノ酸だけを摂取した場合、血糖値に影響を与えることはほとんどないため、安心して摂取することができるとされています。
アミノ酸には、以下に主な効果があると言われています。

免疫力を回復
認知機能
・筋肉量を維持
・うつ、精神不安定の予防 など

ただし、持病がある方は、サプリの内容により薬の効果が強くなったり効果が減ってしまったりする恐れがあるため、必ずかかりつけの主治医か薬剤師に確認するよう注意が必要です。

(「高齢者の食事で注意したいことと、高齢者がとるべき栄養素」 イーエヌ大塚製薬株式会社/「高齢者とアミノ酸」味の素株式会社/「アミノ酸が「うつ」に効く!? ストレス緩和や精神安定につながる食事は?」現代ビジネス 2023年5月

「万が一」への備えをする

様々な健康法を取り入れて、日頃から気を付けてはいても、高齢になると「転倒をした」「急に具合が悪くなった」など予期しない事故に合う可能性は加齢と共に少なからず高まって行きます。特に一人暮らしをしている場合、そのような不測の事態への不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。そこでお勧めしたいのが、高齢者見守りサービスの活用です。

>関連記事はこちら「高齢での一人暮らしは不安!でも子供に迷惑をかけたくない!この悩み見守りサービスで解消できる?親でも契約できる見守りをチェック!

高齢者の見守りサービスは年々増えており、内容や仕組みも多様化しています。ですが、万が一の事故に対する不安があったとしても、今はまだ自立した生活ができるくらい健康な場合「見守りサービスを導入するコストや手間をあまりかけたくはない・・・」と思う方がほどんどではないでしょうか。
『ひとり暮らしのおまもり』は、自宅にWi-Fi環境さえあれば、工事不要で、初期費用もかからずに導入できる高齢者の見守りサービスです。更に、状況に合わせて「サブスク」もしくは「買い切り」を選ぶことができ、どちらもリーゾナブルにスタートすることができます。

>関連記事「ひとり暮らしのおまもり』「サブスク」と「買い切り」の違いとは

今は夫婦二人暮らしで、「見守りサービスは不要」と感じている方も多いかと思いますが「 備えあれば患いなし」と言います。どちらかが「入院した」「施設に入った」という状況では見守りサービスを調べるどころではないかと思います。是非、余裕のある時に『ひとり暮らしのおまもり』サービス詳細をご一読ください。

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